"コミュニティ"って何?コミュニティ活動4年目の私が振り返って考えてみた。

"コミュニティ"って何?コミュニティ活動4年目の私が振り返って考えてみた。

コミュニティに携わって4年目の自分が自分なりのコミュニティへの思いを書いてみました。コミュニティへの貢献はそんなに難しいものじゃないんです。
Clock Icon2024.12.21

こんにちは、AWS事業本部@福岡オフィスのべこみん(@beco_minn)です。

本記事は クラスメソッドグループのコミュニティ活動 Advent Calendar 2024 - Adventar の 21日目 の記事となっています。

突然ですが皆さん、"コミュニティ"にどんなイメージを持っていますか?

  • 楽しそう
  • 学びがある
  • 内輪で盛り上がってる
  • 怖い

人によって様々なイメージがあるかと思います。

本記事では私がコミュニティに参加してきた3年半を振り返りながら、コミュニティとは何か、コミュニティへの貢献などについて書いていきたいと思います。
ただ、本記事の内容はあくまでも私個人としての意見です。私の意見を誰かに押し付けようとは思っていませんが、こういう考え方もあるんだなと受け止めて頂ければ幸いです。
かなりポエムな内容になるかもしれませんが、よろしくお願いします。

はじめに

まずは自己紹介がてら、私のコミュニティ遍歴でも書いてみます。

時期 イベント
2021年5月 JAWS-UG 初心者支部に初参加
2022年1月 クラスメソッド入社 & 福岡移住
2022年1月 JAWS-UG 初心者支部にて初LT登壇
2022年10月 JAWS DAYS 2022 に福岡サテライト会場の当日スタッフとして参加
2023年10月 JAWS FESTA 2023 in Kyushu に運営として参加
2023年12月 JAWS-UG 福岡の運営に加入
2024年3月 mini Security-JAWS の立ち上げ
2024年7月 Security-JAWS の運営に加入

個人的に強く印象に残ってるものを抜き出しましたが、既にどれも懐かしいですね。
ここには記載していませんが、勉強会含む数多くのコミュニティイベントに参加もしてきました。

上表からも分かるように、私は AWS の技術コミュニティである JAWS-UG のイベントによく参加しています。

福岡に移住してからはいくつかのコミュニティイベントに参加したことがきっかけとなり、運営としてお手伝いすることも増えてきました。

コミュニティとは何か

さて、ここからはそんな私が "コミュニティ" について改めて考えてみます。

ここでのコミュニティとは、共通な目的や趣味を持った人々の集まりのことを指します。
世の中には様々なコミュニティがあると思いますが、私が参加するのは主に技術系のコミュニティです。

本記事の冒頭で、コミュニティに対して「内輪で盛り上がってる」「怖い」などネガティブな印象を持っている人もいるのでは?という投げかけをしました。
実際今コミュニティに参加している方でも、最初は「少し入りづらいな」「自分なんかが入っても大丈夫なのかな?」と思った方もいるんじゃないでしょうか。
私がコミュニティに参加し始めたのはちょうどコロナ禍で勉強会が主にオンラインということもあり、比較的参加しやすかった印象です。しかし、オフラインイベントが増えてきた今では最初にハードルが少し高いのも理解出来ます。

コミュニティに飛び込んでみよう

先述の通り、コミュニティは同じ目的や趣味を持った人の集まりです。あなたが本当にその分野が好きなのであれば物怖じする必要はありません。今すぐ興味のあるコミュニティイベントに申し込んでください。

特に技術系コミュニティの勉強会はお祭りのようなものです。参加して、学び、アウトプットをしましょう。

また、有識者に指摘される(まさかりを投げられる)のを恐れて「自分なんかが入ってもいいのか」と思う方も居るかもしれませんが、ほとんどの技術系コミュニティでそのようなことはありません。過度にそのような行為をする人は恐らく出禁になります。
また、変なビジネスの勧誘なんかをされることも無いです。

ちなみに私の参加する JAWS-UG には以下のようなルールがあります。

・ 関係者の人種、性別、性的指向、身体的特徴、見た目、政治、宗教(または無宗教)などに係る表現は、いかなる場合も適切ではありません。
・ JAWS-UG は No sell, No Job です。イベントの趣旨と関係のない宣伝行為・採用活動・ネットワーキングのみを目的としたご参加はご遠慮ください。

ルールに違反する方は参加をお断りする場合がございます。

引用元: https://jaws-ug.jp/for-participant/

もし「このコミュニティは自分に合わないな」と思った場合は参加するのをやめ、別のコミュニティを探すのも良いでしょう。気の合う仲間を見つけて新たなコミュニティを発足するのも良しです。

運営と参加者

コミュニティに欠かせないもの、それは "人" です。
先ほど述べた通り、コミュニティとは同じ目的を持った人の集まりですから。

では、コミュニティにはどのような立場の人が居るでしょうか。
簡単に思いつくものを挙げてみます。

  • 運営
  • 参加者
  • (場合によっては)スポンサー

技術系コミュニティは非営利で運営もボランティアなことが多いです。
エンジニアの中に教えたがりで世話好きな人って居ますよね。ああいう人たちがボランティアで運営をやっていることが多い、と言う偏見を私は勝手に持ってます。

賛否あるかもしれませんが、ここからは少し私の持論を述べます。

先ほどコミュニティのステークホルダーとして「運営」、「参加者」、「スポンサー」を挙げました。
この中でスポンサーは別ですが、運営と参加者の間に大きな壁(上下)は無いと私は思っています。

運営は神様じゃないですし、参加者はお客様じゃありません。

コミュニティは運営、参加者の皆が一丸となって作り上げるものです。
運営だけではイベントは成功しませんし、参加者だけではそもそもイベントが存在しません。
ただ、運営であれ参加者であれ、他者への尊敬や感謝は持つべきです。

と、このように私は考えているんですが、たまにこのようなことを聞かれます。

「どうやってコミュニティの運営になったんですか?どうすればコミュニティの運営になれるんですか?」

まず私の回答としては コミュニティの分野における熱量がずっと続く人であれば、コミュニティの運営をやるべき です。
方法はいくらでもあります。継続的にそのコミュニティイベントに参加するだとか、運営メンバーに直談判するだとか。

ただ、運営になりたいというその目的、モチベーションって何なんでしょうか?

もし「運営になりたい」があなたのゴールなのであれば私は運営になることをお勧めしません。また、利己的なモチベーション、特に金銭的なモチベーションの場合はもっとお勧めしません。何故なら技術コミュニティの運営は主にボランティアで、それらのモチベーションを満たすのであればもっと効率的な方法があるからです。

Give & Give

では何故私はコミュニティに運営として携わろうと思ったんでしょうか。

まず前提として、私も最初はコミュニティに参加者として関わり始めました。
約1年ほど参加者として様々な恩を受けたので、今度は自分ももっと多くの恩を返したいなと思いました。
これが私がコミュニティ運営をやろうと思ったきっかけです。

私は普段 Give & Give の精神でコミュニティに関わっています。 Give & Take ではなく、Give & Give です。

Give = 貢献する
Take = 利益を得る

と読み替えて頂いて構いません。

この考え方について、「自分に利益が無いのになんでそんなことをするんだ?」と思う方も居るでしょう。正しい考え方だと思います。
ただ、 Give & Give は自分にとってデメリットばかりではありません。

誤用されることで有名なことわざ 情けは人の為ならず もこの考え方に近いと私は考えています。
皆さんもご存知の通り、「情けは人の為ならず」とは「人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる」ということわざです。
しかし先ほど運営になるモチベーションの箇所でも述べた通り、この「自分のため」を目的として Give するのは私はお勧めしません。ことわざの意味にもあるように、その利益を得られるのはあくまで「巡り巡って」です。得られるかもしれないし、得られないかもしれない。あなたがこの利益を得ることを目的として活動するのであれば、もっと良い方法があるはずです。

ただ、コミュニティに参加する以上はどんどん Give しましょう。
あなたがコミュニティに長く参加すればするほど、あなたの Give はあなたにとっても周囲にとっても大きな価値を生み出します。

参加者が出来る Give

ここで多くの方が気になってくるのが「じゃあ Give って何をすれば良いの?」だと思います。
特に参加者としてコミュニティに関わっている方は「自分には貢献なんて難しい」と思っているのではないでしょうか。
しかし、そんなに難しく考えなくて良いんです。

私が参加者の頃に「参加者が出来る貢献」として考えていた行動は以下の3つです。

  • 参加レポートブログ
  • LTやセッションへの登壇
  • 当日スタッフなどのイベント運営サポート

しかし、運営をやり始めてからは以下が「参加者が出来る貢献」だと考えています。上から個人的な難易度の昇順で並べてみました。

  • イベントへの参加
  • アンケートへの回答
  • イベント参加時のSNS発信、実況
  • 参加レポートブログ
  • LTやセッションへの登壇
  • 当日スタッフなどのイベント運営サポート

この考え方には賛否あるかもしれませんが、私はそもそも「イベントへの参加」も Give だと思っています。
何故なら、本記事の冒頭でも述べたようにコミュニティとは運営だけでは成り立たないからです。イベント運営をやっていて一番辛いのは、せっかく企画したイベントに誰も人が来なかった時です。その点で言うとイベントに参加してくれるだけでも運営としてはありがたいですし、立派な貢献だと私は考えています。
イベントに継続して参加してもらえれば、コミュニティもどんどん大きなものになっていきますしね。

ただ、もっともっとあなたは貢献出来るんです。
コミュニティイベントに参加された方であれば、誰でも「運営からお願い」されたことがあるんじゃないでしょうか。
それは何でしょうか?

そう、アンケートの回答です。
お願いされているということは、それを行うことで少なくともお願いしている人には貢献出来る行動なんです。

コミュニティイベントにおけるアンケートは、運営の自己満足などではなく今後のイベント開催の参考として利用されます。アンケートの結果をもとに、コミュニティ運営は更に良いイベントを企画することが出来ます。これは俗に言うフィードバックです。良い循環ですよね。
運営は基本的に回答者の負担をなるべく減らそうと、数分で終わるようなアンケート形式を心掛けています。
もしあなたが次にコミュニティイベントに参加されることがあれば、是非アンケートに回答してあげてください。

ここまで読んで更に Give する人 = Giver になっても良いかなと思ったあなた、是非こちらの記事も読んでみてください。
私とともに Giver になって、技術コミュニティをより良いものにしていきましょう。

https://devio2024-front-preview.developers.io/articles/community-participant-to-contributor/

特に地方のコミュニティこそ盛り上げるべき

ここからは福岡という地方に住む私が考えていることです。

私は福岡出身なんですが、就職してからの2019年~2021年は東京に住んでいました。
いくつかのきっかけで2022年に福岡に戻ってくることになったんですが、やはり地方在住の身としては東京のイベントが羨ましいです。規模であったり開催回数であったり、地方と比べると圧倒的です。
大きな関東のイベントには私もよく参加します。

ただ、地方に住む人達の中には遠くに行けない人も居ます。
単純にモチベーションの問題もあれば、学生など金銭的に厳しい人も居ます。
「そんな人たちのために何が出来るのか」、「もっと地元福岡を盛り上げたい」という思いを持ち、私は JAWS-UG 福岡 というコミュニティに運営として関わっています。

個人的な思いとしては、やっぱりコミュニティはその分野の初学者にとってフレンドリーであるべきです。誰でも参加出来るのがコミュニティの良さです。
なので今年 JAWS-UG 福岡 では初学者向けの AWS ハンズオンイベントを開催しました。
まだまだ開催回数は少ないですが、これからも JAWS-UG 福岡 を通して福岡の AWS 界隈を盛り上げていきます!

これを読んでいる福岡在住の皆さんは是非参加者として、また AWS に対してより熱量がある方は運営としてコミュニティに貢献してもらえると嬉しいです。

他の地方に在住の皆さんも是非地元のコミュニティを盛り上げていきましょう!

最後に

思ったよりポエムな内容になってしまいました。
私の考えにはもちろん賛否あると思いますし、これからもっと運営として活動することで考え方が変わることもあるかもしれません。

ただ、私はコミュニティ活動を行うことで家族にかなり負担を掛けてしまっています。
支えてくれていることを当たり前だと思わず、これからも家族との時間を持ちつつ感謝しながらコミュニティ活動を行いたいと思っています。

また、本記事を執筆する機会をくれた しんやさん 、本当にありがとうございます。
自分なりにどこかでこういう内容を発信したいなとは思っていたんですが、なかなか恥ずかしくて書けていなかったので良い機会になりました。

もし本記事やコミュニティ活動について気になることがある方は私の X まで遠慮なくご連絡ください。
https://twitter.com/beco_minn

本記事を読んでコミュニティに貢献してくれる人がより増えてくれれば嬉しいです。

以上、べこみんでした。

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